プロジェクト・オンブレでは、時代、土地、利用者のニーズに柔軟に対応しながらプログラムを展開してきました。既存のプログラムに人を合わせるのではなく、人にプログラムを合わせていくことが理念の一つになっているからです。プログラムからの離脱やリラプスの増加は、プログラムの見直しを計るサインでもあると言われています。現在では、次のようなプログラムが行なわれています。
●ベーシック治療共同体プログラム →詳細
●通所プログラム →詳細
●思春期プログラム
●刑務所内治療共同体
●刑務所内介入グループ
●その他のプログラム(ギャンブル、インターネット、重複障害、ジプシー、母子など)
●予防プログラム
●EAP
●ハームリダクション
プロジェクト・オンブレのメソッドは、生物心理社会モデルとしてとらえることができます。生物心理社会モデルでは、人間の不調や病は単に<原因→結果>という直線的な因果関係からくるものではなく、生物・心理・社会的因子が複合的に影響しあっていると考えます。薬物問題のような依存的行為に陥っている場合も同じであり、体の機能、低いセルフエスティーム、感情的混乱、ネガティブな思考、文化、社会的状態などさまざまな因子が影響しあっているため、支援には包括的な視点と介入が必要になります。プロジェクト・オンブレでは、すべてのプログラムにおいて、次のような生物心理社会的介入を行なってきました。
・予防や援助を含む他機関とネットワークを結び、保健福祉的介入、心理学的介入、社会的介入を行なう
・依存的行為だけでなく、他の問題行動にも対応可能な予防・健康教育プログラム
・使用物質に焦点を当てるのではなく、人の社会・心理的ニーズを包括した予防的介入をする
・コミュニティの視点を持っている
・価値観、生き方など実存の分野にアプローチする
・ジェンダーの観点を大切にしている
・トレーニングされた専門家とボランティアによるチームを編成
・社会(生活)ネットワークと家族ネットワークを考慮した予防的治療アプローチ
・利用者とその周囲への情報提供とオリエンテーション
・自分の考えを表現する力や依存的行為に対する希望を引き出していく
・利用者が抱えている不安や感情を表現できるようにサポートしていく
プロジェクト・オンブレは地域や利用者に合わせてプログラムを展開しているため、同じプログラムでも各支部により内容や構成が若干違います。ここでは、スペインの南に位置するアンダルシア地方のグラナダ支部の成人プログラムを紹介します。アンダルシア地方はバブル崩壊による経済危機の影響を色濃く受けている地域で、通常のプログラムのほかに路上生活者を対象にしたハームリダクション施設も運営しています。
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